サマリー
◆2026年6月のFOMCでは、政策金利(FFレート)は3.50~3.75%に据え置かれ、4会合連続の据え置きとなった。市場の事前織り込み通りとなり、サプライズは限定的であった。
◆今回公表されたFOMC参加者の経済見通しでは、成長率・雇用環境は概ね底堅い見通しが維持され、インフレ見通しが大幅に上方修正された。これを受け、FF金利見通しの中央値は、2026年内の利上げ転換を示す結果となった。
◆一方、2026年内の利上げを見込む参加者が一定数存在するものの、据え置き・利下げを見込む参加者もおり、金融政策の先行きに対するコンセンサスは必ずしも形成されていない。また、2027年以降のFF金利見通しの中央値は利下げが予想されている。足元のインフレ率の再加速に対しては利上げが示唆されている一方で、インフレが減速した後には利下げフェーズへと回帰する、ということであろう。
◆また、今回のFOMCでの大きな変化は、初登板となるウォーシュ新FRB議長が声明文の大幅な簡素化やフォワード・ガイダンスの停止、5つのタスクフォース設置など、FRB改革を打ち出した点にある。こうしたFRB改革は、金融政策運営の柔軟性を確保することに寄与し得る一方で、将来の金融政策に関する市場の予見可能性が低下し得る点には注意を要する。早ければ2026年内に見直しを終えるとされているが、不確実性の高いトランプ政権の政策運営や景気・物価情勢に合わせて、ウォーシュ議長がFRB改革のペースを柔軟に調整できるかが注目点となる。
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