サマリー
◆2023年2月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月差+31.1万人となり、市場予想を大幅に上回った。一方、失業率は同+0.2%ptと上昇(悪化)し、3.6%となった。内容を見ても、就業者に関しては非自発的パートタイム就業者が4カ月連続で増え、失業者に関してはレイオフ・解雇ともに増加した。つまり、今回の雇用統計は強弱が入り交じるまだら模様であったといえる。
◆もっとも、求人件数で見た労働需要は依然として強い。また、新規失業保険申請件数の水準は過去に比べて極めて低く、足下においても雇用環境の急減速は見られていない。注目の賃金上昇率は前月比で減速したが、雇用環境の減速ペースが緩やかなものとなることが想定される中、賃金上昇率の減速も急ピッチでは進みにくいだろう。
◆金融政策運営に関して、3月21日・22日に開催されるFOMCでは、利上げ幅が0.25%ptで維持されるか、或いは、0.50%ptへと拡大するかが注目点となっている。パウエルFRB議長は3月のFOMCは今後公表されるデータ次第であると述べていたが、今回の雇用統計がまだら模様であったことを踏まえ、市場の見方は利上げ幅維持と拡大が併存しており、3月14日公表予定のCPIの結果次第となる。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
米国経済見通し 利上げ織り込みは妥当か
ウォーシュ新議長に期待される「バランス感覚」
2026年05月27日
-
非農業部門雇用者数は前月差+11.5万人
2026年4月米雇用統計:強弱まちまちもFRBの様子見には十分な結果
2026年05月11日
-
米GDP 前期比年率+2.0%と加速
2026年1-3月期米GDP:AI関連投資がけん引
2026年05月01日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
いまさら人には聞けない 大量保有報告(5%ルール)のQ&A 【改訂版】
2024年金商法等改正法(2026年5月1日適用開始)を反映
2026年04月03日
-
検討進むガバナンス・コード改訂:2月案と4月案の相違点は
「解釈指針」は原則と一体という記述は削除。現預金への注目を避ける修文。
2026年04月10日
-
企業が意識すべきCGコード改訂案のインプリケーション
「金融資産」「実物資産」がコードに入った意味
2026年04月16日
-
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
いまさら人には聞けない 大量保有報告(5%ルール)のQ&A 【改訂版】
2024年金商法等改正法(2026年5月1日適用開始)を反映
2026年04月03日
検討進むガバナンス・コード改訂:2月案と4月案の相違点は
「解釈指針」は原則と一体という記述は削除。現預金への注目を避ける修文。
2026年04月10日
企業が意識すべきCGコード改訂案のインプリケーション
「金融資産」「実物資産」がコードに入った意味
2026年04月16日
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日

