サマリー
◆新型コロナウイルスの爆発的な感染拡大が続く中で、ロックダウンといった感染拡大抑止策を導入した結果、新規失業保険申請件数など経済指標は絶望的な結果となっている。大和総研では、2020年4-6月期の実質GDPは、前期比年率▲20%台という、現行統計開始以来最大の落ち込みとなると予想する。2020年全体でも前年比▲3.5%とリーマン・ショック後の2009年に記録した同▲2.5%を下回ると見込む。
◆経済が急速に悪化する中、米国政府やFRBは政策を総動員し、感染拡大抑止に伴う家計・企業の痛みを和らげようとしている。ただし、中小企業向けの資金供給は既に予算枠を使い切った。家計向けの現金給付も、4月分は賄えても、5月分以降は家賃等を含めて覚束ない。こうした中、トランプ大統領は経済活動の再開に関するガイドラインを公表し、州政府に感染拡大抑止策の緩和を促している。
◆感染者数の伸びは少しずつ緩やかになっているが、ガイドラインが示す緩和要件を満たす州は多くない。拙速な経済活動の再開により感染が再拡大し、収束までの道のりが長くなることで、経済の更なる下振れをもたらすことも考えられる。当面は感染拡大抑止を最優先とし、収束後に速やかに回復へと移ることができるよう米国政府による企業や家計への追加支援が不可欠といえよう。
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