サマリー
◆2018年12月の非農業部門雇用者数は前月差+31.2万人と、2018年2月以来の大幅な増加となり、市場予想(Bloomberg調査:同+18.1万人)を大きく上回るポジティブな結果となった。3ヵ月移動平均値は、同+25.4万人と2016年9月以来の大きさへと加速しており、このところの景気減速懸念を緩和させる結果であったと言える。
◆家計調査による12月の失業率は、前月差+0.2%ptの3.9%となり、横ばいを見込んでいた市場予想に反して前月から上昇する結果となった。だが、失業率上昇の主な要因は労働参加率の上昇であり、過度に悲観視する必要はない。
◆12月の民間部門の平均時給は、前月比+0.4%と前月の同+0.2%から上昇幅が拡大し、市場予想(同+0.3%)を上回る良好な結果となった。また、前年比ベースの変化率は前年比+3.2%と、前月(同+3.1%)からの減速を見込んでいた市場予想(同+3.0%)に反して上昇ペースが加速した。
◆今回の雇用統計は総じて良好な結果であったが、先行きについてはやや慎重にみるべきであろう。税制改革効果の剥落や海外経済の減速懸念、貿易摩擦・関税を巡る不透明感などから、企業マインドが一段と悪化する可能性は高まっている。また、仮に企業マインドが堅調さを維持したとしても、人手不足がボトルネックとなり、今回の結果のような毎月+30万人を上回る雇用者数の増加を維持することは容易ではない。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
非農業部門雇用者数は前月差+17.8万人
2026年3月米雇用統計:特殊要因のはく落による反動増
2026年04月06日
-
米国経済見通し 原油高への耐久目途は?
景気の下振れリスク抑制=5月、大幅悪化リスク抑制=10月
2026年03月24日
-
FOMC 2会合連続で金利据え置きを決定
中東情勢に加え、議長人事が金融政策運営の不確実性を高める
2026年03月19日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
中東情勢緊迫化が日本経済の下振れリスクに
原油価格100ドル/バレルで26年度の実質GDP成長率は▲0.2%pt
2026年03月02日
-
ガバナンス・コード改訂による取締役会等機能強化
取締役事務局の役割を列挙、保有現預金の検証、「コーポレートセクレタリー」への言及など
2026年03月11日
-
「SaaSの死」は何を意味するのか?
AIエージェントが促すSaaS業界の構造変化、経済社会・雇用への波及
2026年03月03日
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
中東情勢緊迫化が日本経済の下振れリスクに
原油価格100ドル/バレルで26年度の実質GDP成長率は▲0.2%pt
2026年03月02日
ガバナンス・コード改訂による取締役会等機能強化
取締役事務局の役割を列挙、保有現預金の検証、「コーポレートセクレタリー」への言及など
2026年03月11日
「SaaSの死」は何を意味するのか?
AIエージェントが促すSaaS業界の構造変化、経済社会・雇用への波及
2026年03月03日

