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米国経済見通し 選挙に対する警戒が続く

議会選挙も含めた結果次第では政治停滞が景気下押し要因に

2016年10月20日

経済調査部 シニアエコノミスト 橋本 政彦

政策調査部 主席研究員 土屋 貴裕

サマリー

◆9月のFOMCでは、市場の予想通り利上げが見送られたが、同時に年内の追加利上げが適切であるという意見がFOMC参加者の間で高まっていることが示された。意見の対立は低インフレが最大の要因であると考えられるが、足下では物価の加速が見られ、利上げに慎重なFOMC参加者が利上げ支持に回る条件は揃いつつある。12月の追加利上げに向けた地ならしは着実に進んでおり、追加利上げの可能性はいよいよ高まっている。


◆米国経済の現状に関して、減速しつつも着実な雇用者数の増加が続き、個人消費は堅調な推移が続いている。住宅販売は好調を維持しているものの、建設用地や労働力の確保が困難となる中、住宅着工は伸び悩んでいる。一方、8月に大きく落ち込んだ企業マインドは9月には反発し、これまで軟調だった鉱工業生産や設備投資には、持ち直しの兆しが見られている。


◆11月8日の投票日まで3週間を切り、大統領選挙はいよいよ終盤戦に差し掛かってきた。世論調査では民主党指名候補のクリントン氏の優勢が伝えられている。また、大統領選挙と同時に行われる議会選挙では、下院で共和党の過半数維持が見込まれる一方、上院の選挙後の議席数は拮抗する見通しとなっている。仮に「ねじれ議会」となった場合、現時点で大統領候補が打ち出している政策の実現性が低下するだけでなく、政治停滞が経済に悪影響を及ぼす可能性が高まることになる。

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