サマリー
◆2016年9月の非農業部門雇用者数は前月差+15.6万人となり、市場予想を下回る結果となった。雇用者数の伸びは3ヵ月連続で縮小し、減速気味である。しかし、3ヵ月移動平均は同+19.2万人となり、均して見れば毎月20万人弱の雇用者数の伸びが続いている。足下で減速はしているものの、それでも雇用者数は底堅い増加が続いていると捉えるべきであろう。
◆9月の失業率は横ばいを見込んでいた市場予想に反して、5.0%へと上昇した。非労働力人口が前月差▲20.7万人減少し、労働参加率の上昇が失業率を押し上げたため、失業率は前月から悪化したものの内容は悪くない。
◆9月の民間部門の平均時給は前月から6セント増加、前月比+0.2%となった。前年比で見た平均時給は+2.6%と、前月から伸び率が拡大した。また、9月の民間部門の週平均労働時間は前月から0.1時間増加の34.4時間となった。民間部門の総賃金(雇用者数×週平均労働時間×時給)は前月比+0.7%と増加、2016年1月以来の高い伸びとなっており、マクロベースの所得は堅調な伸びを示している。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
関連のレポート・コラム
最新のレポート・コラム
-
消費データブック(2024/11/6号)
個社データ・業界統計・JCB消費NOWから消費動向を先取り
2024年11月06日
-
国内外で広がるインパクト投資:現状と課題
上場株式への投資や、年金基金等の取り組み拡大がカギに
2024年11月06日
-
詳説・プロダクトガバナンスに関する原則
顧客本位の業務運営に関する原則の補充原則として策定
2024年11月06日
-
課税最低限「103万円の壁」引上げによる家計と財政への影響試算
基礎控除を75万円引上げると約7.3兆円の減税
2024年11月05日
-
相互取引可能なボランタリー・カーボン市場(VCM)ネットワークの構築によって脱炭素化を加速
~APEC域内での国際取引実現に向け、ABACは試験的な売買を目指す~
2024年11月06日
よく読まれているリサーチレポート
-
第222回日本経済予測(改訂版)
不安定化する外部環境の下で日本経済の成長は続くか①米国景気・円高、②金利上昇リスク、③少子化対策、を検証
2024年09月09日
-
信用リスク・アセットの算出手法の見直し(確定版)
国際行等は24年3月期、内部モデルを用いない国内行は25年3月期から適用
2022年07月04日
-
FOMC 0.50%ptの利下げを決定
利下げ幅の判断に関しては曖昧さが残る
2024年09月19日
-
中国:金融緩和など景気刺激策を発表も効果は?
人民銀行総裁が預金準備率の引き下げ、住宅市場テコ入れ策を「予告」
2024年09月26日
-
超富裕層に税率22.5%のミニマムタックスを導入
「1億円の壁」問題による金融所得一律増税は回避へ
2022年12月22日
第222回日本経済予測(改訂版)
不安定化する外部環境の下で日本経済の成長は続くか①米国景気・円高、②金利上昇リスク、③少子化対策、を検証
2024年09月09日
信用リスク・アセットの算出手法の見直し(確定版)
国際行等は24年3月期、内部モデルを用いない国内行は25年3月期から適用
2022年07月04日
FOMC 0.50%ptの利下げを決定
利下げ幅の判断に関しては曖昧さが残る
2024年09月19日
中国:金融緩和など景気刺激策を発表も効果は?
人民銀行総裁が預金準備率の引き下げ、住宅市場テコ入れ策を「予告」
2024年09月26日
超富裕層に税率22.5%のミニマムタックスを導入
「1億円の壁」問題による金融所得一律増税は回避へ
2022年12月22日