日本経済見通し:「踊り場」か?「景気後退」か?

日本経済は「踊り場」でとどまる見通しだが「景気後退」のリスクも

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2015年09月24日

  • 調査本部 副理事長 兼 専務取締役 調査本部長 チーフエコノミスト 熊谷 亮丸
  • 金融調査部 主任研究員 長内 智
  • 岡本 佳佑
  • 小林 俊介
  • 経済調査部 シニアエコノミスト 久後 翔太郎
  • 永井 寛之
  • 山口 晃

サマリー

日本経済は「踊り場」入り:2015年4-6月期GDP二次速報の発表を受けて、経済見通しを改訂した。改訂後の実質GDP予想は2015年度が前年度比+1.0%(前回:同+1.1%)、2016年度が同+1.7%(同:同+1.9%)である。足下の日本経済は「踊り場」に入ったとみられるが、当社のメインシナリオでは、①アベノミクスによる好循環が継続すること、②米国向けを中心に輸出が徐々に持ち直すことなどから、「景気後退」局面入りは回避される見通しだ(→詳細は、熊谷亮丸他「第186回 日本経済予測(改訂版)」(2015年9月8日)参照)。


「踊り場」か?「景気後退」か?:今後の日本経済を巡る最大の焦点は、「踊り場」でとどまるのか、あるいは「景気後退」に陥るのか、という点だ。GDP統計の需要項目別動向から判断する限りでは、日本経済が「踊り場」ではなく「景気後退」へと突入するリスクが存在する。ただし、日本経済の「踊り場」と「景気後退」を分ける3つのメルクマール(判断基準)に照らせば、日本経済は「景気後退」を回避し緩やかな景気拡大局面へと向かう見通しである。

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