サマリー
◆原油価格の高騰を受け、企業物価が上昇している。原材料コストの増加は企業収益を下押しする要因だが、近年は価格転嫁環境が改善したことで、その影響は一定程度抑えられるとみられる。
◆原油の供給制約による減産にも注意が必要だが、現状は素材産業への影響が中心となっている。他方、中東向け自動車輸出が大きく減少しており、これに原油高の影響を合わせると、2026年4-6月期の経常利益を前期比で2.3%pt程度下押しする見通しだ。
◆価格転嫁の進展は消費者物価を押し上げて家計の購買力を低下させ、個人消費を下押しする。また、物価の先高観もあって消費者マインドは低迷している。価格転嫁によって短期的に収益の悪化を免れた企業でも、いずれ中東情勢の影響が及ぶ可能性がある点には注意が必要だ。
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