サマリー
◆11月の完全失業率(季節調整値)は2.5%と、前月から横ばいだった。失業者数が前月から1万人増加した一方、就業者は10万人増加した。非労働力人口は16万人減少し、労働参加率は上昇した。労働参加と就業の拡大が続くなど、雇用環境は総じて改善したといえる。
◆11月の有効求人倍率(季節調整値)は前月から変わらず1.25倍であった。他方、新規求人倍率(同)は2.25倍(前月差+0.01pt)と2カ月連続で上昇した。ただし、新規求人数と新規求職申込件数はともに減少した。
◆先行きの雇用環境は緩やかな改善が続くとみている。幅広い業種で人手不足が続く中、労働需要は総じて旺盛だ。積極的な賃上げが進むなど、足元では人手確保に対する動きが加速している。他方、投入コストの上昇が企業収益を圧迫し、労働需要を下押ししている点には引き続き注意が必要だ。
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