サマリー
◆2024年7月の生産指数は前月比+2.8%と、2カ月ぶりに上昇した。電気・情報通信機械工業が大型案件の影響もあって上昇した。生産用機械工業や電子部品・デバイス工業では半導体関連財が増産となり、全体を押し上げた。他方で、石油・石炭製品工業は低下した。
◆先行きの生産指数は、横ばい圏で推移するとみている。シリコンサイクル(世界の半導体市場に見られる循環)の回復で、半導体関連財の生産増加が押し上げ要因となるだろう。また、自動車の生産体制の正常化の進展で、受注残に対応するための挽回生産も見込まれる。ただし、8月末の台風による工場稼働停止の影響で、生産が下押しされた可能性がある。
◆2024年9月6日に公表予定の7月分の景気動向指数は先行CIが前月差±0.0ptの109.0、一致CIが同+3.1ptの116.3と予想する。この予測値に基づくと、7月の基調判断は機械的に「改善」に上方修正される。
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