サマリー
◆2024年1月の家計調査における二人以上世帯の実質消費支出は前月比▲2.1%と4カ月連続で減少した。複数の需要側統計を用いて補正したCTIミクロで見た実質消費は同▲0.1%、需要側統計と供給側統計を合わせて補正したCTIマクロでは同▲0.2%といずれも減少した。24年1月の個人消費は前月から減少したと判断される。
◆2024年2月の個人消費は前月から概ね横ばいだったとみている。24年4-6月期以降は緩やかに持ち直すだろう。外食や旅行を中心に、サービス消費が回復するとみている。賃金上昇率の高まりなども個人消費を下支えしよう。ただし、物価動向は引き続き注視する必要がある。企業による価格転嫁の動きが過度に進展すれば、物価が上振れし、実質賃金の上昇タイミングが遅れ、個人消費の回復も遅れる可能性には注意が必要だ。
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