サマリー
◆2023年5月の貿易統計によると、輸出金額は前年比+0.6%と27カ月連続で増加した。他方、季節調整値では前月比▲3.1%と持ち直しが一服した。輸入金額は前年比▲9.9%(季節調整値では前月比▲5.6%)と2カ月連続で減少した。資源価格の下落が円安の影響を上回り、エネルギー品目が輸入金額全体を押し下げた。貿易収支は▲1兆3,725億円と22カ月連続の赤字となったが、季節調整値では▲7,778億円と赤字幅が縮小し、16カ月ぶりに1兆円を下回った。
◆5月の輸出数量は前月比▲2.0%と2カ月ぶりに減少した。引き続き自動車輸出は好調だったが、米国向けを中心に半導体等製造装置が低調であった。地域別に見ると、米国向け(同▲6.0%)が減少に転じた一方、EU向け(同+1.5%)やアジア向け(同+2.8%)は増加した。
◆先行きの輸出数量は緩やかな増加基調をたどるとみている。輸出数量指数に2カ月ほど先行するOECD景気先行指数(G20ベース)は足元で底入れの兆しが見られる。半導体不足の緩和による自動車のペントアップ(繰越)需要の発現なども見込まれる。他方、米欧での金融引き締めの影響や、中国での財消費の回復の遅れといったリスクには注意が必要だ。
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