サマリー
◆2023年1月の全国コアCPI(除く生鮮食品)は前年比+4.2%となった。1981年9月以来の高い伸び率を記録した。前月と比較すると0.2%pt上昇したが、全国旅行支援の割引率縮小が影響している点には留意が必要だ。
◆生鮮食品とエネルギーを除いたCPI上昇率は2023年初めからは低下傾向に転じたのち、2024年後半からは緩やかに上昇して2025年1-3月期で前年比+1%程度となる見通しだ。マクロの需給バランスの引き締まりや賃金上昇率の高まりなどを受けて、物価の基調は緩やかな上昇を続けるとみている。
◆足元における物価上昇の特徴として、価格改定頻度の高い「伸縮価格」品目だけでなく、価格改定頻度の低い「粘着価格」品目の価格上昇率も高まっていることが挙げられる。粘着価格品目の価格動向は期待インフレ率と密接に関係すると考えられ、期待インフレ率の高まりが粘着価格品目の価格上昇を後押ししている可能性がある。
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