サマリー
◆2022年7-9月期の実質GDP成長率は前期比年率▲0.8%(前期比▲0.2%)に改定され、1次速報値の同▲1.2%からマイナス幅が縮小した。今回は2021年度国民経済計算年次推計の反映や季節調整方法の見直しもあって幅広い需要項目が修正されたが、とりわけ民間在庫変動の寄与度が1次速報値から前期比で0.2%pt高まった。7-9月期はマイナス成長となったものの、一時的とみられるサービス輸入の大幅増が主因であり、個人消費・設備投資・輸出は増加したことから、GDP成長率が示すほど内容は悪くない。
◆2022年10-12月期の実質GDP成長率は前期比年率+4.3%と見込んでいる。サービス輸入の反動減のほか、個人消費や設備投資などが押し上げるだろう。サービス輸出に含まれるインバウンド消費の増加も見込まれる。ただし、足元では新型コロナウイルスの感染状況が悪化しており、個人消費の回復が鈍化する可能性がある。米欧中向けの財輸出において下振れリスクが高まっていることにも注意が必要だ。
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