サマリー
◆2022年8月の生産指数は前月比+2.7%と、市場予想(同+0.2%、Bloomberg調査)を上回り3カ月連続で上昇した。過半の業種が低下した7月とは異なり、供給制約の緩和を背景に幅広い業種が改善したほか、半導体製造装置への根強い需要などが追い風となった。経済産業省は基調判断を「緩やかな持ち直しの動き」に上方修正した。
◆先行きの生産指数は、均して見れば緩やかな上昇基調が継続するとみている。供給制約の緩和が生産指数を押し上げるだろう。また、自動車の仕掛品在庫の蓄積が増産を後押しするとみている。他方、欧米の景気後退懸念が強まっていることや中国の「ゼロコロナ」政策の動向は懸念材料となろう。とりわけ、外需の動きに左右されやすい自動車や関連業種への影響には注意が必要だ。
◆10月7日に公表予定の8月分の景気動向指数は先行CIが前月差+1.6ptの100.5、一致CIが同+1.7ptの101.8と予想する。予測値に基づくと、一致CIによる基調判断は機械的に「改善」に据え置かれる。
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