サマリー
◆2022年6月の生産指数は前月比+8.9%と3カ月ぶりに上昇し、市場予想(同+4.0%、Bloomberg調査)を大きく上回った。部品調達難の緩和による国内生産の復調が想定以上に早く、中国でのロックダウン(都市封鎖)による5月の急落を補って余りある回復となった。経済産業省は基調判断を「一進一退」に上方修正した。
◆先行きの生産指数は横ばい圏で推移するとみている。集積回路の在庫の積み上がりや中国でのロックダウン解除を背景に、自動車工業などで持ち直しが継続しよう。他方、国内での新型コロナウイルス感染拡大や、中国でのロックダウン再導入による部品調達難、欧米での利上げによる外需の縮小などが生産指数を下押しする可能性には注意が必要だ。
◆8月5日に公表予定の6月分の景気動向指数は先行CIが前月差▲1.1ptの100.1、一致CIが同+4.1ptの99.0と予想する。予測値に基づくと、一致CIによる基調判断は機械的に「改善」に据え置かれる。
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