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2022年6月日銀短観

外部環境悪化と国内経済活動再開が製・非製の業況の明暗を分ける

2022年07月01日

経済調査部 シニアエコノミスト 久後 翔太郎

サマリー

◆6月日銀短観では、大企業製造業の業況判断DI(最近)は+9%pt(前回差▲5%pt)、大企業非製造業では+13%pt(同+4%pt)となった。これまで海外経済の回復にけん引される形で、大企業の製造業の業況は非製造業に先んじて改善してきた。しかし、6月調査では、国内の経済活動の再開が大企業非製造業の業況判断DI(最近)を押し上げる一方、大企業製造業は上海でのロックダウン等の影響で業況判断DI(最近)が低下した。

◆大企業製造業・非製造業を問わず、原材料価格高騰の影響を受け、仕入価格が上昇している。しかし、交易条件(販売価格判断DI(最近)と仕入価格判断DI(最近)の差)を見ると、非製造業では悪化しているものの、製造業では改善している。製造業を中心として、急速なコスト増を販売価格へ転嫁する動きが足元で進んでいることを確認させる内容だ。さらに、先行き判断DIに見る交易条件の動きからは、こうした傾向が続くことが示唆される。

◆2022年度の設備投資計画(全規模全産業、含む土地、ソフトウェアと研究開発投資額は含まない)は前年度比+14.1%であった。業種別に見ると、全規模製造業が同+20.5%、全規模非製造業が同+10.5%となった。例年と比較して、大企業を中心に修正幅は大きい。2021年度に予定されていた設備投資の先送り分が発現しているという側面も強いが、国内外で新型コロナウイルス感染拡大が落ち着き、経済活動の正常化が進展することへの期待感から、企業の設備投資意欲が高まるとみている。

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