サマリー
◆2022年4月の機械受注(船電除く民需)は前月比+10.8%と、減少を予想していたコンセンサス(同▲1.3%)に反して2カ月連続で増加した。国内外の新型コロナウイルスの感染状況の改善によって、先送りされていた設備投資が再開されたとみられ、足踏みしていた1-3月期から持ち直した。内閣府は機械受注の基調判断を「持ち直しの動きがみられる」に上方修正した。
◆製造業からの受注額は前月比+10.3%と2カ月連続で増加した。業種別では、電気機械などの基幹産業が軒並み増加した。非製造業(船電除く)からの受注額も同+8.9%と2カ月連続で増加した。感染拡大の影響で設備投資に消極的であった運輸業・郵便業などからの受注が持ち直した。
◆先行きの民需(船電除く)は緩やかな増加基調を辿るとみている。4月の結果は企業の設備投資意欲の改善を示唆する内容であった。4月下旬から主要輸出先である中国の感染状況が改善に向かったこともあり、引き続き世界経済の回復に伴って受注実績が上振れする余地は大きいだろう。ただし、ウクライナ情勢や国内外での感染状況などが悪化すれば、再び設備投資意欲が減退する可能性には注意が必要だ。
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