サマリー
◆2022年1月の機械受注(船電除く民需)は前月比▲2.0%と、季節調整のかけ直しによって5カ月ぶりの減少となり、コンセンサス通りの結果となった。内閣府は機械受注の基調判断を「持ち直している」に据え置いた。
◆製造業からの受注額は前月比▲4.8%と3カ月ぶりに減少した。業種別では電気機械や非鉄金属で前月からの反動減が表れたが、水準で見れば好調が継続している。非製造業(船電除く)からの受注額は同▲1.9%と2カ月ぶりに減少した。建設業や通信業のほか、新型コロナウイルスの感染状況の悪化を受けて卸売業・小売業からの受注額が減少に転じた。
◆先行きの民需(船電除く)は足踏みするとみている。国内では3月21日をもってまん延防止等重点措置が全面解除されるとみられるが、ロシアによるウクライナ侵攻が資源高に拍車をかけるなど先行き不透明感が強い中、企業は手元資金を設備投資に回しにくいだろう。ロシアへの依存度が高い品目の調達が滞れば、サプライチェーンに支障をきたす恐れもあることから、一部の業種の企業は設備投資に慎重になるとみている。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
2021年12月機械受注
製造業の好調が継続し基調判断は「持ち直している」に上方修正
2022年02月17日
-
2021年11月機械受注
民需の増加が継続し基調判断は「持ち直しの動き」に上方修正
2022年01月17日
-
2021年10月機械受注
非製造業の幅広い業種で持ち直したことで民需は3カ月ぶりに増加
2021年12月13日
同じカテゴリの最新レポート
-
2025年4月全国消費者物価
エネルギー高対策の補助縮小や食料価格高騰が物価を押し上げ
2025年05月23日
-
AI時代の日本の人的資本形成(個人編)
AI時代を生き抜くキャリア自律に向けた戦略
2025年05月22日
-
2025年3月機械受注
民需(船電除く)は事前予想に反して2カ月連続で増加
2025年05月22日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
「相互関税」による日本の実質GDPへの影響は最大で▲1.8%
日本に対する相互関税率は24%と想定外に高い水準
2025年04月03日
-
「相互関税」を受け、日米欧中の経済見通しを下方修正
2025年の実質GDP成長率見通しを0.4~0.6%pt引き下げ
2025年04月04日
-
米国による25%の自動車関税引き上げが日本経済に与える影響
日本の実質GDPを0.36%押し下げる可能性
2025年03月27日
-
2025年の日本経済見通し
1%台半ばのプラス成長を見込むも「トランプ2.0」で不確実性大きい
2024年12月20日
-
日本経済見通し:2025年3月
トランプ関税で不確実性高まる中、25年の春闘賃上げ率は前年超えへ
2025年03月24日
「相互関税」による日本の実質GDPへの影響は最大で▲1.8%
日本に対する相互関税率は24%と想定外に高い水準
2025年04月03日
「相互関税」を受け、日米欧中の経済見通しを下方修正
2025年の実質GDP成長率見通しを0.4~0.6%pt引き下げ
2025年04月04日
米国による25%の自動車関税引き上げが日本経済に与える影響
日本の実質GDPを0.36%押し下げる可能性
2025年03月27日
2025年の日本経済見通し
1%台半ばのプラス成長を見込むも「トランプ2.0」で不確実性大きい
2024年12月20日
日本経済見通し:2025年3月
トランプ関税で不確実性高まる中、25年の春闘賃上げ率は前年超えへ
2025年03月24日