サマリー
◆2022年2月の機械受注(船電除く民需)は前月比▲9.8%と2カ月連続で減少し、コンセンサス(同▲1.5%)を大きく下回った。内閣府は機械受注の基調判断を「持ち直しの動きに足踏みがみられる」に下方修正した。
◆製造業からの受注額は前月比▲1.8%と2カ月連続で減少した。業種別では化学工業やはん用・生産用機械など、前月に増加した全業種で反動減が表れた。非製造業(船電除く)からの受注額は同▲14.4%と急減した。情報サービス業で前月からの反動減が表れたほか、国内での新型コロナウイルスの感染拡大を背景に運輸業・郵便業などからの受注額が減少した。
◆先行きの民需(船電除く)は短期的には足踏み状態が継続するとみている。日本の輸出や生産の鈍化に加え、ロシアによるウクライナ侵攻など、足元では先行き不透明感が強く、設備投資を手控える動きが広がるだろう。他方で日銀短観の3月調査に見る設備投資意欲は強く、中期的には製造業を中心に設備投資が活発化するとみられる。
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