サマリー
◆2022年2月の生産指数は前月比+0.1%と3カ月ぶりに上昇したが、市場予想(同+0.5%、Bloomberg調査)を下回った。新型コロナウイルスの感染拡大がピークアウトしたことや、部材調達難の緩和を背景に上昇へと転じた。ただし、自動車工業の回復が想定よりも弱かったことなどにより回復は小幅にとどまった。
◆先行きの生産指数は足踏みするとみている。半導体不足やロシアのウクライナ侵攻によるサプライチェーンの混乱を背景に、自動車などの挽回生産が抑制されるだろう。製造工業生産予測調査によると、3月は前月比+3.6%(計画のバイアスを補正した試算値(最頻値)は同+1.1%)と見込まれている。ただし、同調査には複数の国内自動車メーカーによる減産予定の一部が織り込まれていない可能性がある点には注意が必要だ。4月は生産用機械工業などの大幅増により同+9.6%と見込まれている。
◆4月7日公表予定の2月分の景気動向指数は先行CIが前月差▲2.7ptの99.8、一致CIが同▲0.1ptの95.5と予想する。この予測値に基づくと、一致CIによる基調判断は機械的に「足踏み」に据え置かれる。
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