サマリー
◆2021年8月の全国コアCPI(除く生鮮食品)は前年比0.0%となった。エネルギーによる押し上げ圧力は弱まったものの、Go Toトラベル事業の裏の影響でサービスによる下押しも弱まり、前月(同▲0.2%)からマイナス幅が縮小した。新コアコアCPI(除く生鮮食品、エネルギー)は同▲0.5%と、前月(同▲0.6%)からマイナス幅が縮小した。様々な特殊要因の影響を除いて見れば、物価の基調は底堅く推移しているとみられる。
◆8月のコアCPIの前年比変化率の内訳を見ると、足元の主要な押し上げ要因となっていたエネルギー価格の上昇幅は前月から縮小した。他方、「宿泊料」が上昇し「通信料(携帯電話)」の低下による押し下げ効果を一部相殺したことで、サービス全体としての下押し圧力は弱まった。
◆先行きのコアCPI前年比変化率は、上昇要因と低下要因が混在する中、緩やかに上昇を続けるとみている。当面は2020年のGo Toトラベル事業の裏の影響や、企業の生産コスト上昇が主要な押し上げ要因となろう。また、新型コロナウイルス変異株の流行による飲食店等への時短・休業要請が解除されれば、徐々に対面や移動を伴うサービスの需要が持ち直し、緩やかに価格が上昇する可能性もある。他方、携帯電話通信料の引き下げの影響は今後も物価上昇率の抑制要因となるだろう。
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