サマリー
◆7月前半の消費は6月と比べ減少したとみられる。財消費は形態によってまちまちであったものの、総じて見ると6月から減少した。他方、サービス消費は3回目の緊急事態宣言が沖縄県を除き6月20日をもって解除されたことを受け、6月から小幅に回復したようだ。小売店・娯楽施設の人出の動きは戻りつつあるものの、外食などの消費は回復が鈍く、対面型のサービス業のなかでも業況に差が表れ始めている。
◆【小売関連】7月前半の大手百貨店の既存店売上高の伸び率は2019年同月比で1~2割減程度と6月からマイナス幅が縮小した。他方、大手家電量販店の売上高は前月平均比▲13.5%と大きく落ち込み、スーパーやドラッグストア、コンビニエンスストアも6月から小幅に減少した。
◆【サービス関連】7月上旬の新幹線輸送量は、2019年同期比6割減程度と5月を底に緩やかに回復している。小売店・娯楽施設の人出を見ると、3回目の宣言期間中はコロナショック前比で▲17%であったが、7月は第2週には同▲12%まで回復した(全国平均)。しかしながら、外食では酒類の提供が再開されたものの回復が足踏みしている。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
2021年5月消費統計
3度目の緊急事態宣言と天候不順の影響で財・サービスともに減少
2021年07月06日
-
消費データブック(2021/7/5号)
個社データ・業界統計・POSデータで足元の消費動向を先取り
2021年07月05日
同じカテゴリの最新レポート
-
経済指標の要点(8/19~9/12発表統計分)
2025年09月12日
-
2025年9月日銀短観予想
製造業で業況判断DI(最近)は改善も、先行きへの警戒感は強い
2025年09月10日
-
2025年4-6月期GDP(2次速報)
実質GDP成長率は前期比年率+2.2%に高まるも民間在庫などが主因
2025年09月08日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
-
2025年ジャクソンホール会議の注目点は?
①利下げ再開の可能性示唆、②金融政策枠組みの見直し
2025年08月20日
-
既に始まった生成AIによる仕事の地殻変動
静かに進む、ホワイトカラー雇用の構造変化
2025年08月04日
-
米雇用者数の下方修正をいかに解釈するか
2025年7月米雇用統計:素直に雇用環境の悪化を警戒すべき
2025年08月04日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
2025年ジャクソンホール会議の注目点は?
①利下げ再開の可能性示唆、②金融政策枠組みの見直し
2025年08月20日
既に始まった生成AIによる仕事の地殻変動
静かに進む、ホワイトカラー雇用の構造変化
2025年08月04日
米雇用者数の下方修正をいかに解釈するか
2025年7月米雇用統計:素直に雇用環境の悪化を警戒すべき
2025年08月04日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日