サマリー
◆3月の消費は、緊急事態宣言の段階的解除などにより2月から小幅に増加したとみられる。財消費は横ばいだった一方、緊急事態宣言の解除や人出の回復もあってサービス消費が緩やかに増加した。足元では新型コロナウイルスの感染拡大が再び深刻化し、4月5日から大阪、兵庫、宮城にまん延防止等重点措置が適用されることになった。4月はサービスを中心に再び消費が落ち込む可能性に注意が必要だ。
◆【小売関連】3月の大手家電量販店の売上高は前月比▲4%程度、スーパーは同▲1%程度、ホームセンターは同▲3%程度といずれも減少した。他方、自動車販売は同+2%増加し、3月の大手百貨店の売上高伸び率は新型コロナウイルス感染拡大前の2019年同月比で2割減程度と、2月からマイナス幅が小幅に縮小した。
◆【サービス関連】3月の新幹線輸送量は、2019年同期比5~6割減程度と2月からマイナス幅が縮小した。旅客機輸送量も、減便率等を踏まえると2月からマイナス幅が縮小したとみられる。小売店・娯楽施設の人出が緩やかに増加し、緊急事態宣言解除地域の飲食店の営業時間が1時間延長される中で、3月の外食・旅行・娯楽関連消費は2月から増加したと見込まれる。
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