サマリー
世界経済はコロナショックからの回復過程にあるが、ここにきて中国・米国と、日本・欧州の間で明暗が分かれつつある。感染抑制に成功している中国、ワクチン接種が計画を上回るペースで進み、大型の追加経済対策を決めた米国は、2021年の成長率がそれぞれ+8.0%、+7.4%と高成長が見込まれ、ポストコロナの財政・金融政策に関する議論も始まっている。一方、ワクチン接種が遅滞する中で感染拡大が再燃している欧州(英国を除く)と、その兆しが見られる日本は緩やかな景気回復見通しにとどまり、下振れリスクへの警戒も強い。英国とEUはワクチンの確保を巡って対立を深めている。しかしながら、世界経済の回復が継続するためにはモノの往来に加え、人の往来も復活する必要がある。自国のワクチン接種率を高めることだけでなく、世界の接種率を高めるにはどうするのが最も効率的かということに知恵を絞るべきである。
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