サマリー
◆新型コロナウイルスの感染拡大および緊急事態宣言などの活動自粛要請が企業活動に与えた影響の大きさは業種によってまちまちである。感染拡大による影響が顕在化した3月以降、製造業では輸送機械工業などが、非製造業では生活娯楽関連サービスなどが全体の企業活動の低下に大きく寄与した。
◆輸送機械工業の生産の減少は、経済活動の制限・自粛の影響により国内外の自動車販売が人為的に抑制されたことが背景の一つだ。しばらくはペントアップ需要が発現することが期待できるものの、ペントアップ需要剥落後の自動車販売は雇用・所得環境の回復の鈍さなどから低迷することが見込まれる。また感染拡大の長期化が予想される中では、移動や接触を伴う消費自粛は続くとみられる。生活娯楽関連サービスは当面、感染拡大前の水準まで回復することは難しいだろう。
◆自動車産業は裾野が広いといわれているが、サービス業の生産波及効果もそれに匹敵する大きさである。輸送機械工業や生活娯楽関連サービスなどの業種で長期にわたり経済活動水準が元に戻らなければ、幅広い業種で雇用調整が一段と進められる可能性には注意が必要である。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
一時152円台に突入したドル円レート、日本経済への影響と円高の背景
10円の円高ドル安でGDPは▲0.16%も多くの企業・家計にはプラス
2026年09月09日
-
2026年9月日銀短観予想
AI・半導体需要で製造業は改善、非製造業はコスト増で悪化を予想
2026年09月09日
-
鉱工業生産は当面AI・航空・防衛関連需要がけん引
他方で、中東情勢等による下振れリスクに注意
2026年09月09日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
-
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
-
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
-
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
-
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日

