経済指標の要点(7/18~8/18発表統計分)

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2020年08月18日

  • 和田 恵
  • 永井 寛之
  • 経済調査部 研究員 中田 理惠
  • 経済調査部 エコノミスト 岸川 和馬
  • 金融調査部 研究員 瀬戸 佑基

サマリー

◆【企業部門】2020年6月の企業部門は、国内外の経済活動の再開等により改善したものの依然低調である。輸出数量指数は前月比+4.5%と4ヶ月ぶりに上昇した。自動車輸出の回復などによって米国向け、アジア向けが上昇に転じた。鉱工業生産指数も自動車の増産などにより同+1.9%と5ヶ月ぶりに上昇した。第3次産業活動指数は同+7.9%と5ヶ月ぶりに上昇した。緊急事態宣言の全面解除を受けて、「生活娯楽関連サービス」や「小売業」が全体を押し上げた。

◆【家計部門】2020年6月の雇用・賃金、個人消費はまちまちの内容だった。二人以上世帯の消費額は前月比+13.0%と4ヶ月ぶりに増加した。緊急事態宣言の全面解除に加え、特別定額給付金や6月末で終了したキャッシュレス・ポイント還元事業の駆け込み需要などが押し上げた。一方、雇用・所得環境の急激な悪化は一服したものの、依然として厳しい状況にある。現金給与総額は前年同月比▲2.2%と前月からマイナス幅が縮小し、完全失業率も前月から0.1%pt改善したものの、有効求人倍率は0.09pt低下した。

◆【四半期指標】2020年4-6月期の実質GDP成長率(1次速報)は前期比年率▲27.8%(前期比▲7.8%)となった。新型感染症拡大に伴い、国内外で実施された経済活動の厳しい制限・自粛要請により、内外需ともに大幅に悪化した。

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