2020年4-6月期GDP(1次速報)予測~前期比年率▲27.3%予想

四半期ベースでは現行統計史上最大の減少率を見込む

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2020年08月03日

  • 山口 茜
  • 経済調査部 シニアエコノミスト 神田 慶司

サマリー

◆2020年4-6月期のGDP速報(1次速報、8月17日公表予定)では、実質GDPが前期比年率▲27.3%(前期比▲7.7%)と、3四半期連続のマイナス成長を予想する。リーマン・ショック後の2009年1-3月期の同▲17.8%を超え、現行統計史上最大の減少率となろう。

◆<内需>民需の個人消費、住宅投資、設備投資はいずれも減少を見込む。個人消費では、緊急事態宣言発出に伴い不要不急の支出が急減した。公需に関しては、公共投資が2四半期ぶりに増加した一方、政府消費は概ね横ばいと見込む。

◆<外需>外需寄与度は大幅なマイナスを予想する。輸出は海外でのロックダウンや、インバウンド需要の消失などにより急減が見込まれる。一方、輸入の減少幅は限定的だったとみられる。これは1-3月期に中国からの輸入が急減した反動に加え、マスク関連や医薬品など一部品目において新型感染症拡大に伴う特需が発生したためである。

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