サマリー
◆新型コロナウイルス感染拡大に伴う活動自粛による個人消費への影響が懸念されている。本稿は、速報性の高い個社データ・業界統計・POSデータを基に、足元の消費動向を確認する定期レポートである。
◆5月の消費関連では、4月から売上が改善した業種が一部で見られた一方、悪化した業種もあり、全体では4月と同様に弱い動きであったとみられる。5月末の緊急事態宣言解除を受けて、6月以降の消費がどの程度回復するかに注目したい。
◆【小売関連】5月の売上は大手百貨店で前年比6~8割減程度、大手アパレルで同2~5割減程度と、いずれも4月から小幅に改善した。他方、巣ごもり特需が発生したスーパー・ホームセンターの売上の前年比伸び率は4月前半をピークに低下傾向にある。家電売上は5月に入り前年を上回った一方、5月の新車販売台数は4月からさらに減少した。
◆【サービス関連】新幹線の5月輸送量は前年比9割減程度と4月と同様の落ち込みであった。旅客機に関して、ANAグループは6月の国内線の約7割、国際線の約9割を運休する。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
一億自己啓発社会の死角
データが示す、転職志向・子育て・ジェンダーにおける格差
2025年09月05日
-
2025年7月消費統計
需要側統計は強いが供給側は弱く、総じて見れば前月から概ね横ばい
2025年09月05日
-
KDD 2025(AI国際会議)出張報告:複数AIの協働と専門ツール統合が新潮流に
「AIエージェント」「時系列分析」「信頼できるAI」に注目
2025年09月03日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
-
2025年ジャクソンホール会議の注目点は?
①利下げ再開の可能性示唆、②金融政策枠組みの見直し
2025年08月20日
-
既に始まった生成AIによる仕事の地殻変動
静かに進む、ホワイトカラー雇用の構造変化
2025年08月04日
-
米雇用者数の下方修正をいかに解釈するか
2025年7月米雇用統計:素直に雇用環境の悪化を警戒すべき
2025年08月04日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
2025年度の最低賃金は1,100円超へ
6%程度の引き上げが目安か/欧州型目標の扱いや地方での議論も注目
2025年07月16日
2025年ジャクソンホール会議の注目点は?
①利下げ再開の可能性示唆、②金融政策枠組みの見直し
2025年08月20日
既に始まった生成AIによる仕事の地殻変動
静かに進む、ホワイトカラー雇用の構造変化
2025年08月04日
米雇用者数の下方修正をいかに解釈するか
2025年7月米雇用統計:素直に雇用環境の悪化を警戒すべき
2025年08月04日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日