サマリー
◆労働力調査によると、2017年8月の完全失業率(季節調整値)は、前月から横ばいの2.8%となった。失業者数は前月差▲4万人と2ヶ月ぶりに減少した一方、就業者数は同+20万人と3ヶ月連続で増加した。また、非労働力人口は同▲16万人と6ヶ月連続で減少した。これまで非労働力化していた人たちの労働参加が進んでおり、雇用動向は引き続き良好であると評価できる。
◆一般職業紹介状況によると、2017年8月の有効求人倍率(季節調整値)は前月から横ばいの1.52倍となった。4月以降、高度経済成長期以来の高水準が続いている。また、新規求人倍率(季節調整値)は前月から0.06pt低下し2.21倍となった。有効求人倍率、新規求人倍率ともに、歴史的高水準で推移している。また、正社員の有効求人倍率(季節調整値)は前月から横ばいの1.01倍となった。
◆毎月勤労統計によると、2017年7月の現金給与総額は前年比▲0.6%と14ヶ月ぶりに減少した。内訳を見ると、所定内給与(同+0.5%)と所定外給与(同+0.2%)が増加した一方、特別給与(同▲3.1%)は大きく減少した。これは、昨年7月に特別給与が大きく増加(同+3.7%)したことの反動と考えられる。反動の影響がなくなる8月~10月の現金給与総額は底堅く推移するとみている。
◆先行きの労働需給は、非製造業・中小企業を中心にタイトな状況が続く見通しである。ただし、ほぼ完全雇用状態に達しているため、就業者数の増加ペースは緩やかなものにとどまるとみている。今後、非正規雇用から正規雇用への切り替えが進めば、持続的にマクロの賃金も増加する公算が大きい。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2026年4月消費統計
サービスは弱いものの財が強く、総じて見れば前月から小幅に増加
2026年06月05日
-
中東情勢悪化の影響、企業から家計に波及
価格転嫁で企業収益への影響は緩和も、消費の下押し圧力が拡大
2026年06月04日
-
消費データブック(2026/6/3号)
個社データ・業界統計・JCB消費NOWから消費動向を先取り
2026年06月03日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
-
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
-
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
-
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日

