サマリー
◆労働力調査によると、2017年5月の完全失業率(季節調整値)は、前月から0.3%pt上昇し、3.1%となり、4ヶ月ぶりの3%台になった。失業者数は前月差+19万人と2ヶ月連続で増加した一方、就業者数は同▲3万人と3ヶ月ぶりに減少した。また、非労働力人口は同▲19万人と3ヶ月連続で減少した。失業者数が大幅に増加した理由としては、これまで非労働力化していた人たちが新たに求職し始めたことや、自発的な離職が大半を占めており、過度な心配は無用である。就業者数は減少したものの、正規雇用者数(大和総研による季節調整値)は増加に転じた。
◆一般職業紹介状況によると、2017年5月の有効求人倍率(季節調整値)は前月から0.01pt上昇し1.49倍となった。一方、新規求人倍率(季節調整値)は前月から0.18pt上昇し2.31倍となった。1973年11月(2.36倍)以来、43年半ぶりの高水準である。有効求人倍率、新規求人倍率ともに、歴史的高水準で推移している。また、正社員の有効求人倍率(季節調整値)は前月から0.02pt上昇し、0.99倍となった。
◆先行きの労働需給は、非製造業を中心とする人手不足感の継続を背景に、タイトな状況が続く見通しである。ただし、ほぼ完全雇用状態に達しているため、就業者数の増加ペースと失業者数の減少ペースが緩やかなものにとどまることで、完全失業率の低下速度は鈍化するとみている。今後、非正規雇用から正規雇用への切り替えが進んでいけば、持続的に所得も増加する公算が大きい。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
-
2026年4-6月期GDP(1次速報)予測(改訂版)~前期比年率+2.5%に下方修正
直近公表の基礎統計を踏まえ、個人消費と外需をそれぞれ下方修正
2026年08月10日
-
2026年6月消費統計
半耐久財とサービスが弱く、総じて見れば前月から大幅に減少
2026年08月07日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
26年度最低賃金改定のポイント①
高市政権はより緩慢な引上げを容認/改定内容への説明責任が焦点
2026年07月09日
-
中国経済見通し:成長率目標に早くも黄信号
12.5%追加関税の影響は限定的だが、内需が急減速
2026年07月28日
-
令和9年度介護報酬改定に向けた注目点
改革工程に掲げられた重要論点の具体化が求められる
2026年06月29日
-
26年度最低賃金改定のポイント②
全国加重平均は1,160円台(4%前後の引き上げ)に着地か
2026年07月21日
-
骨太方針のポイント① ~危機管理投資・成長投資で高成長を実現できるか
米国を上回る生産性向上ペースが必要で成長戦略の進捗管理も課題
2026年07月13日
26年度最低賃金改定のポイント①
高市政権はより緩慢な引上げを容認/改定内容への説明責任が焦点
2026年07月09日
中国経済見通し:成長率目標に早くも黄信号
12.5%追加関税の影響は限定的だが、内需が急減速
2026年07月28日
令和9年度介護報酬改定に向けた注目点
改革工程に掲げられた重要論点の具体化が求められる
2026年06月29日
26年度最低賃金改定のポイント②
全国加重平均は1,160円台(4%前後の引き上げ)に着地か
2026年07月21日
骨太方針のポイント① ~危機管理投資・成長投資で高成長を実現できるか
米国を上回る生産性向上ペースが必要で成長戦略の進捗管理も課題
2026年07月13日

