サマリー
◆7月1日に公表予定の2015年6月日銀短観において、大企業製造業の業況判断DI(最近)は11%pt(前回調査からの変化幅:▲1pt)、大企業非製造業の業況判断DI(最近)は22%pt(同:+3pt)を予想する。
◆製造業では加工・素材業種を問わず、業況感の小幅な悪化が見込まれる。これまで企業収益の改善に大きく寄与してきた輸出が足踏みしていることが業況判断を押し下げた。製造業とは対照的に、非製造業の業況感は堅調な改善が続くとみている。投入コストの上昇を販売価格へと転嫁する動きが順調に進んでいることが業況感を改善させた模様だ。
◆2015年度の設備投資計画(全規模全産業)は、前年比+0.2%を予想する。大企業全産業は前年比+4.7%とみている。内訳を見ると、大企業製造業は前年比+13.8%の増加を見込む。海外経済の緩やかな拡大に伴う輸出の増加に加え、円安に伴う企業収益の改善が設備投資の増加に寄与した。非製造業は前年比+0.5%の増加を予想する。例年の修正パターンに従い前回調査時点から上方修正された公算だ。
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