サマリー
◆2015年1月の生産指数は、前月比+4.0%と2ヶ月連続の上昇となった。ヘッドラインが市場コンセンサス(同+2.7%)を上回る高い伸びとなったことに加えて、内訳を見ても幅広い業種で生産が増加するポジティブな内容であった。生産指数の3ヶ月移動平均値は前月比+1.4%と5ヶ月連続の上昇、上昇幅は前月から拡大しており、2014年8月を底に持ち直しの動きが続いてきた生産は着実に増加基調に向かっている。
◆製造工業生産予測調査では、2015年2月の生産計画は前月比+0.2%、3月は同▲3.2%となった。過去数ヶ月間は強気の生産計画が示されてきたが、今回の結果では3月に向けて生産の減速が見込まれており、足下の生産の強さとは対照的に先行きの計画についてはやや懸念が残る内容であった。
◆今回の製造工業生産予測調査は生産の減速が懸念される結果となったが、大和総研では先行きの生産についても増加傾向が続くと見込んでいる。これまで緩やかな伸びに留まっていた輸出数量は、1月には大幅に増加し、先行きの増勢加速を期待させる結果であった。海外経済の拡大による輸出の増加が生産を牽引すると見込んでいる。輸出の増加を起点とした生産増、企業収益の改善は国内設備投資需要を喚起するとみられ、資本財需要への波及も期待できるだろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2025年9月消費統計
衣料品など半耐久財が弱く、総じて見れば前月から小幅に減少
2025年11月07日
-
人手不足下における外国人雇用の課題
労働力確保と外国人との共生の両立には日本語教育の強化が不可欠
2025年11月06日
-
消費データブック(2025/11/5号)
個社データ・業界統計・JCB消費NOWから消費動向を先取り
2025年11月05日

