サマリー
◆2014年12月の貿易統計では、輸出金額は前年比+12.9%と4ヶ月連続の増加となり、市場コンセンサス(同+11.2%)を上回った。円安が進んだことを主因に輸出価格は同+8.7%と大幅に上昇したことに加えて、輸出数量が同+3.9%と2ヶ月ぶりに前年を上回ったことが輸出金額を押し上げた。季節調整値で見た輸出金額は前月比+2.0%と7ヶ月連続の増加となっており、輸出金額は円安進行による価格上昇を主因に増加傾向が続いている。
◆12月の輸入金額は、前年比+1.9%と2ヶ月ぶりの増加となった。輸出と同様、円安進行による上昇圧力により輸入価格が前年比+3.8%と前年を上回ったことが輸入金額を押し上げた。ただし、原油などの国際商品市況の下落が輸入価格を押し下げる要因となったことから、輸入価格の上昇幅は前月(同+5.7%)から縮小し、輸出価格に比べても上昇幅は小幅に留まっている。
◆貿易収支は▲6,607億円と30ヶ月連続の赤字となったものの、赤字幅は前年同月からおよそ半減することとなった。季節調整値で見た輸入金額は、輸出金額の増加傾向とは対照的に、このところ横ばいで推移しており、季節調整値で見た貿易収支も▲7,121億円と、3ヶ月連続で赤字幅が縮小した。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
消費データブック(2025/5/2号)
個社データ・業界統計・JCB消費NOWから消費動向を先取り
2025年05月02日
-
2025年1-3月期GDP(1次速報)予測 ~前期比年率+0.5%を予想
外需が下押しも内需は堅調/小幅ながら4四半期連続のプラス成長
2025年04月30日
-
2025年3月鉱工業生産
自動車工業や電気・情報通信機械工業など10業種が前月から低下
2025年04月30日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
トランプ関税で日本経済は「漁夫の利」を得られるか?
広範な関税措置となっても代替需要の取り込みで悪影響が緩和
2025年03月03日
-
地方創生のカギとなる非製造業の生産性向上には何が必要か?
業種ごとの課題に応じたきめ細かい支援策の組み合わせが重要
2025年03月12日
-
中国:全人代2025・政府活動報告を読み解く
各種「特別」債で金融リスク低減と内需拡大を狙う
2025年03月06日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
-
2025年の日本経済見通し
1%台半ばのプラス成長を見込むも「トランプ2.0」で不確実性大きい
2024年12月20日
トランプ関税で日本経済は「漁夫の利」を得られるか?
広範な関税措置となっても代替需要の取り込みで悪影響が緩和
2025年03月03日
地方創生のカギとなる非製造業の生産性向上には何が必要か?
業種ごとの課題に応じたきめ細かい支援策の組み合わせが重要
2025年03月12日
中国:全人代2025・政府活動報告を読み解く
各種「特別」債で金融リスク低減と内需拡大を狙う
2025年03月06日
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
2025年の日本経済見通し
1%台半ばのプラス成長を見込むも「トランプ2.0」で不確実性大きい
2024年12月20日