12月貿易統計

原油価格下落で貿易赤字は大きく縮小

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2015年01月26日

  • ロンドンリサーチセンター シニアエコノミスト(LDN駐在) 橋本 政彦

サマリー

◆2014年12月の貿易統計では、輸出金額は前年比+12.9%と4ヶ月連続の増加となり、市場コンセンサス(同+11.2%)を上回った。円安が進んだことを主因に輸出価格は同+8.7%と大幅に上昇したことに加えて、輸出数量が同+3.9%と2ヶ月ぶりに前年を上回ったことが輸出金額を押し上げた。季節調整値で見た輸出金額は前月比+2.0%と7ヶ月連続の増加となっており、輸出金額は円安進行による価格上昇を主因に増加傾向が続いている。


12月の輸入金額は、前年比+1.9%と2ヶ月ぶりの増加となった。輸出と同様、円安進行による上昇圧力により輸入価格が前年比+3.8%と前年を上回ったことが輸入金額を押し上げた。ただし、原油などの国際商品市況の下落が輸入価格を押し下げる要因となったことから、輸入価格の上昇幅は前月(同+5.7%)から縮小し、輸出価格に比べても上昇幅は小幅に留まっている。


貿易収支は▲6,607億円と30ヶ月連続の赤字となったものの、赤字幅は前年同月からおよそ半減することとなった。季節調整値で見た輸入金額は、輸出金額の増加傾向とは対照的に、このところ横ばいで推移しており、季節調整値で見た貿易収支も▲7,121億円と、3ヶ月連続で赤字幅が縮小した。

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