サマリー
◆2013年12月の日銀短観では、業況判断DIは総じて市場コンセンサスを上回る改善となった。内訳を見ても製造業・非製造業を問わず幅広い業種で業況判断が改善しており、中小企業への波及もみられていることから、景気拡大の裾野が拡大しつつあることを確認させるポジティブな内容であった。
◆大企業・製造業の「業況判断DI(最近)」は+16%ptと前回(+12%pt)から改善し、市場コンセンサス(+15%pt)を上回った。製造業の製商品需給判断DIを見ると、国内需給、海外需給ともに改善しているが、国内需給判断の改善幅が大きく、堅調な内需が業況を押し上げる格好となった。
◆2013年度の大企業・全産業の経常利益計画は前年比+23.4%となった。前回調査からの修正率を見ると、年度計画は製造業(修正率:+8.6%)、非製造業(修正率:+8.1%)ともに上方修正となった。修正率を上期・下期に分けると、製造業、非製造業とも上期の計画が大きく上方修正されており、上期実績の上振れが、年度計画を上方修正させる主な要因となった。一方、下期の計画については、製造業、非製造業ともに下方修正されており、慎重な見通しとなっている。ただしこれは、上期実績の上振れに対して下期計画を下方修正することで、年度計画を大幅に変更しないという統計上のクセが影響しているとみられる。下期の利益についても今後、上方修正される可能性が高いだろう。
◆大企業・全産業の2013年度の「設備投資計画(含む土地、除くソフトウェア)」は、前年比+4.6%と、前回調査(同+5.1%)から下方修正され、市場コンセンサス(同+5.5%)を下回った。過去の修正パターンに照らすと、今回の結果はややネガティブな内容。業種別に見ると、製造業の下方修正が全体を押し下げており、低稼働率が続く製造業では設備投資に対して慎重な姿勢が続いていることを示す結果であった。ただし、製造業の生産・営業用設備判断DIは前回調査からわずかに改善しており、先行きについても改善を見込んでいる点は好材料と言える。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2026年6月金融政策決定会合プレビュー
物価上振れリスク対応で利上げへ/国債買入れ減額は来春停止か
2026年06月11日
-
目的別分類では明暗分かれる個人消費の実態
低水準な6項目の短期回復は期待しにくい
2026年06月09日
-
可能性高まる「食料品の消費減税」、その効果と実施後の課題は?
給付付き税額控除への円滑な移行と消費税の社保財源機能の維持を
2026年06月09日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
-
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
-
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
-
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
コーポレートガバナンス・コードの改訂案が公表
本質的な取組みと丁寧なエクスプレインが期待される
2026年04月27日
第229回日本経済予測
混迷する中東情勢、その先で問われる日本経済の構造転換①「持続的成長」の条件、②資産形成と成長の好循環、を検証
2026年05月25日
変革迫られる学校法人の資産運用
AOP対応は、少子化・インフレの荒波を乗り越えるための第一歩
2026年05月07日
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日

