サマリー
◆2013年3月の貿易統計では、輸出金額は前年比+1.1%と、2ヶ月ぶりの増加となり、市場コンセンサス(同+0.2%)を上回った。輸出金額を価格と数量に分けて見ると、輸出数量が前年比▲9.8%と10ヶ月連続の前年割れとなる一方で、円安の効果により輸出価格が前年比+12.1%と大幅に上昇しており、輸出価格の上昇が輸出金額を押し上げるという構図が続いている。
◆輸出数量指数(大和総研による季節調整値)を地域別に見ると、主要輸出先である、米国向け、EU向け、アジア向けの全てが前月から増加しており、全体としては前月比+4.2%と3ヶ月ぶりの増加となった。アジア向けに関しては、2月が春節によって押し下げられていた反動もあるとみられるが、欧米向けも増加しており、総じて良い内容。輸出数量は、下げ止まりつつあるといえるだろう。
◆輸出の先行きに関しては、これまで低迷が続いてきた輸出数量が持ち直していくことで、増加基調となると見込んでいる。景気後退が続くEU向け輸出数量は当面低調に推移する見込みだが、緩やかな景気拡大が続く米国向けがけん引役となる見込み。アジア向けに関しては、中国経済の回復は緩やかなものに留まっているものの、景気が堅調に推移するASEAN向けを中心に増加基調となる見通しである。また、為替の減価が輸出数量を押し上げるには半年程度のラグがあるため、海外経済の回復に加えて、昨年末からの円安の効果が徐々に顕在化することが輸出数量増加の支援材料となるだろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
2026年8月全国消費者物価
電気・ガス料金支援でエネルギー価格下落、コアCPI上昇率は低下
2026年09月18日
-
日銀、9月会合で1.25%に利上げ 今後も利上げ路線を堅持
家計の利払い負担増は賃金上昇が吸収も利上げ長期化リスクに留意
2026年09月18日
-
2026年8月貿易統計
中東情勢による資源高が続き、4カ月連続の貿易赤字
2026年09月16日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
-
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
-
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
-
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
-
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日

