3月貿易統計

輸出数量にも下げ止まりの兆し

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2013年04月18日

  • ロンドンリサーチセンター シニアエコノミスト(LDN駐在) 橋本 政彦

サマリー

◆2013年3月の貿易統計では、輸出金額は前年比+1.1%と、2ヶ月ぶりの増加となり、市場コンセンサス(同+0.2%)を上回った。輸出金額を価格と数量に分けて見ると、輸出数量が前年比▲9.8%と10ヶ月連続の前年割れとなる一方で、円安の効果により輸出価格が前年比+12.1%と大幅に上昇しており、輸出価格の上昇が輸出金額を押し上げるという構図が続いている。


◆輸出数量指数(大和総研による季節調整値)を地域別に見ると、主要輸出先である、米国向け、EU向け、アジア向けの全てが前月から増加しており、全体としては前月比+4.2%と3ヶ月ぶりの増加となった。アジア向けに関しては、2月が春節によって押し下げられていた反動もあるとみられるが、欧米向けも増加しており、総じて良い内容。輸出数量は、下げ止まりつつあるといえるだろう。


◆輸出の先行きに関しては、これまで低迷が続いてきた輸出数量が持ち直していくことで、増加基調となると見込んでいる。景気後退が続くEU向け輸出数量は当面低調に推移する見込みだが、緩やかな景気拡大が続く米国向けがけん引役となる見込み。アジア向けに関しては、中国経済の回復は緩やかなものに留まっているものの、景気が堅調に推移するASEAN向けを中心に増加基調となる見通しである。また、為替の減価が輸出数量を押し上げるには半年程度のラグがあるため、海外経済の回復に加えて、昨年末からの円安の効果が徐々に顕在化することが輸出数量増加の支援材料となるだろう。

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