11月貿易統計

輸出は減少傾向が継続

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2012年12月19日

  • ロンドンリサーチセンター シニアエコノミスト(LDN駐在) 橋本 政彦

サマリー

◆2012年11月の貿易統計では、輸出金額が前年比▲4.1%となり、市場コンセンサス(同▲5.5%)を上回った。ただし、輸出金額の季節調整値は前月比▲0.1%と2ヶ月連続の減少となっており、輸出は減少傾向が続いている。


◆11月の輸入金額は、前年比+0.8%と2ヶ月ぶりに前年を上回った。輸入数量が前年比▲0.9%と2ヶ月連続で減少したものの、輸入価格が同+1.8%と6ヶ月ぶりの増加に転じたことが輸入金額を押し上げた。この結果、貿易収支は▲9,534億円と5ヶ月連続の赤字(季節調整値は▲8,685億円、21ヶ月連続の赤字)となった。


◆輸出は減少傾向が続いているが、メインシナリオとしては2013年以降徐々に回復に向かうと考えている。欧州経済は停滞が続くとみられることから、欧州向け輸出は当面低調に推移する見込みだが、緩やかな景気拡大が続く米国向け輸出の底割れは回避され、底堅く推移すると考えている。またアジア向けに関しても、中国を中心とした景気の底打ちに伴って、徐々に持ち直しに向かうと見込んでいる。

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