12月日銀短観

大企業・製造業の業況は大幅に悪化

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2012年12月14日

  • ロンドンリサーチセンター シニアエコノミスト(LDN駐在) 橋本 政彦

サマリー

◆大企業・製造業の「業況判断DI(最近)」は▲12%ptと前回(▲3%pt)から大幅に悪化し、市場コンセンサス(▲10%pt)を下回った。製商品需給判断は国内、海外ともに悪化しており、需給の悪化が業況を押し下げた格好。


◆大企業・非製造業の「業況判断DI(最近)」は+4%ptと前回調査(+8%pt)から悪化し、市場コンセンサス(+5%pt)を下回った。輸出、生産の悪化を受けて、対事業所サービスや卸売業が悪化した。また、これまで底堅く推移してきた家計関連業種でも悪化が見られる。


◆大企業・全産業の2012年度の「設備投資計画(含む土地、除くソフトウェア)」は、前年比+6.8%(修正率:+0.4%)となり、市場コンセンサス(前年比+5.4%)に反して上方修正となった。製造業は前回調査から下方修正となったものの、非製造業の上方修正が全体を押し上げた格好。足下の輸出・生産の減速を受け、設備投資の下振れが懸念されていたが、底堅い結果であったと判断できる。

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