サマリー
◆ユーロ圏の2026年4-6月期の実質GDP成長率(速報値)は前期比+0.4%となり、ゼロ成長だった1-3月期から成長ペースが加速した。また、市場予想(Bloomberg調査、以下同:+0.2%)を上回り、ユーロ圏経済が想定以上に底堅く推移したことを示す結果となった。
◆主要国では、スペインが前期比+0.7%と前期から成長ペースが加速したほか、フランスが同+0.2%と前期のマイナス成長からプラス成長に転じた。ドイツ(同+0.2%)、イタリア(同+0.2%)は前期から成長ペースが鈍化したが、市場予想を上回った。
◆既に内訳が公表されているフランス、スペインの需要項目別の動きを見ると、フランスでは輸出と個人消費が増加し、スペインでは個人消費、総固定資本形成、輸出が増加した。詳細な計数はまだ公表されていないものの、ドイツでも輸出の増加が報告されており、ユーロ圏全体でも輸出、および個人消費の増加がGDPの押し上げに寄与した可能性が高い。
◆7月の景況感指数は3ヵ月連続で改善し、7-9月期の成長持続に向けて順調な出だしとなった。しかし、7月に入って原油価格は再び上昇し、7月末時点のユーロ圏のガソリン小売価格は5月末につけた直近のピーク時の水準を上回った。8月は再び、物価見通しの上昇が消費者、および家計関連業種の景況感を下押しする可能性が高い。景況感の悪化を発端にした景気の下振れリスクが大きい状況は当面続くと見込まれる。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
欧州経済見通し 中東情勢に一喜一憂
ECBの追加利上げの可能性が高まる/英国ではバーナム政権が始動
2026年07月28日
-
欧州における防衛費増加の進捗と展望
~競争力強化との両立に向けた課題~『大和総研調査季報』2026年夏季号(Vol.63)掲載
2026年07月27日
-
欧州経済見通し 利上げ後、状況が一変
原油価格下落で追加利上げは様子見/スターマー首相辞任後の注目点
2026年06月23日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
26年度最低賃金改定のポイント①
高市政権はより緩慢な引上げを容認/改定内容への説明責任が焦点
2026年07月09日
-
中国経済見通し:成長率目標に早くも黄信号
12.5%追加関税の影響は限定的だが、内需が急減速
2026年07月28日
-
令和9年度介護報酬改定に向けた注目点
改革工程に掲げられた重要論点の具体化が求められる
2026年06月29日
-
26年度最低賃金改定のポイント②
全国加重平均は1,160円台(4%前後の引き上げ)に着地か
2026年07月21日
-
骨太方針のポイント① ~危機管理投資・成長投資で高成長を実現できるか
米国を上回る生産性向上ペースが必要で成長戦略の進捗管理も課題
2026年07月13日
26年度最低賃金改定のポイント①
高市政権はより緩慢な引上げを容認/改定内容への説明責任が焦点
2026年07月09日
中国経済見通し:成長率目標に早くも黄信号
12.5%追加関税の影響は限定的だが、内需が急減速
2026年07月28日
令和9年度介護報酬改定に向けた注目点
改革工程に掲げられた重要論点の具体化が求められる
2026年06月29日
26年度最低賃金改定のポイント②
全国加重平均は1,160円台(4%前後の引き上げ)に着地か
2026年07月21日
骨太方針のポイント① ~危機管理投資・成長投資で高成長を実現できるか
米国を上回る生産性向上ペースが必要で成長戦略の進捗管理も課題
2026年07月13日

