2026年09月28日
サマリー
◆議決権行使助言業大手のグラス・ルイスは、従来の単一の標準的基準を中心とする賛否助言から、「事業の基礎的条件」「基礎的ガバナンス」「グローバル・スチュワードシップ」「サステナビリティ重視」という4つの視点を基礎として方針を選択・調整するカスタマイズされた助言へ移行する。2025年に方針転換を表明していたが、今回、その具体的な枠組みと2027年9月の導入を目指す提案が示された。
◆多数の議案について、顧客ごとに重視する要素や判断基準を変えて助言するには膨大な処理が必要となる。しかし、AIの進歩により、議案資料の読み取り、評価項目への照合、推奨判断と理由の作成を効率化できるようになった。新方針は、標準化された助言を販売するモデルから、投資家の運用哲学を反映した判断プロセスを提供するモデルへの転換といえる。
◆背景には、トランプ大統領の政権下で強まった議決権行使助言業者への規制圧力があるように思える。市場の寡占、助言と企業向けサービスの利益相反、評価手法の不透明性、誤りを含む画一的な推奨、ESG・DEIを通じた政治的価値観の押し付けなどが問題視されている。顧客自身が4つの視点から助言方針を選ぶ仕組みは、助言業者が投票結果を事実上決めているとの批判を弱め、顧客主導の意思決定であることを明確にする効果を持つ。
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