サマリー
◆ドイツの2025年12月の製造業受注数量は前月比+7.8%と大幅に増加し、水準は2022年2月以来の高さに達した。とりわけ、国防費やインフラ投資との関連性が強い国内向け資本財が10月以降急増しており、財政拡張が受注を大きく押し上げているとみられる。ドイツの2026年予算は国防費、インフラ投資の増額によって2025年よりもさらに歳出規模が拡大しており、財政による製造業受注の下支えは今後も続く公算が大きい。
◆2026年1月のユーロ圏の景況感指数は製造業を中心に前月から上昇し、2月のユーロ圏のPMIも製造業で大きく改善した。2月のドイツの製造業PMIは2022年6月以来初めて50%を上回っており、財政拡張の効果がPMIにも表れてきたとみられる。ドイツ製造業の持ち直しは、製造業周辺のサービス業や、他国にもプラスの影響が波及していくことが期待される。
◆英国の2025年10-12月期の実質GDP成長率は前期比+0.1%と、8四半期連続のプラス成長となった。ただし、前期からの加速を見込んでいた市場予想(Bloomberg調査:同+0.2%)に反して、前期と同程度の低成長が続く形となり、英国経済の足取りの重さを示す結果となった。
◆一方、2026年に入ってからは、英国経済の成長ペースの加速を期待させるデータが見られている。2026年1月の実質小売売上高は前月比+1.8%と2ヵ月連続で増加し、増加幅は2024年5月以来の大きさとなった。また、英国の総合PMIは2026年1月に前月差+2.3ptと大幅に上昇した後、2月も同+0.2ptと上昇が続いた。2025年11月に公表された秋季予算によって、政策の不確実性が低下したことが、企業景況感の改善に繋がったとみられる。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
10-12月期ユーロ圏GDP 内需主導で成長加速
主要国が揃ってプラス成長、市場予想から上振れ
2026年02月02日
-
欧州経済見通し トランプリスク再来
追加関税で対米貿易摩擦懸念が再燃/欧州経済中期見通し
2026年01月21日
-
2026年の欧州経済見通し
不確実性低下、財政拡張で景気回復ペースは再加速へ
2025年12月23日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
中国によるレアアース・レアメタルの輸出規制は日本の実質GDPを1.3~3.2%下押し
供給制約により、自動車産業を中心に生産活動の低迷が懸念される
2025年12月05日
-
2026年の日本経済見通し
1%弱のプラス成長を見込むも外需下振れや円急落、金利高等に注意
2025年12月23日
-
2026年度税制改正大綱解説
給付付き税額控除導入を含めた所得税の抜本的改革が必要
2025年12月25日
-
中国経済:2025年の回顧と2026年の見通し
不動産不況の継続と消費財購入補助金政策の反動で景気減速へ
2025年12月23日
-
「飲食料品の消費税ゼロ」の経済効果
世帯あたり年8.8万円の負担軽減になり個人消費を0.5兆円押し上げ
2026年01月20日
中国によるレアアース・レアメタルの輸出規制は日本の実質GDPを1.3~3.2%下押し
供給制約により、自動車産業を中心に生産活動の低迷が懸念される
2025年12月05日
2026年の日本経済見通し
1%弱のプラス成長を見込むも外需下振れや円急落、金利高等に注意
2025年12月23日
2026年度税制改正大綱解説
給付付き税額控除導入を含めた所得税の抜本的改革が必要
2025年12月25日
中国経済:2025年の回顧と2026年の見通し
不動産不況の継続と消費財購入補助金政策の反動で景気減速へ
2025年12月23日
「飲食料品の消費税ゼロ」の経済効果
世帯あたり年8.8万円の負担軽減になり個人消費を0.5兆円押し上げ
2026年01月20日

