サマリー
◆2026年2月20日、米連邦最高裁はトランプ政権が国際緊急経済権限法(IEEPA)を根拠に各国・地域からの輸入品に課した関税を違法とする判決を下した。これにより、フェンタニル関税や相互関税は無効となった。これに対して、トランプ大統領は「1974年通商法122条」に基づき、全ての国・地域からの輸入品に15%の追加関税を課すと表明した。中国からの輸入品に対する追加関税は20%→15%に引き下げられる見込みである。これによって中国の実質GDPに対する押し下げは0.73%から0.55%に縮小すると試算される。
◆トランプ大統領は2026年3月31日から4月2日までの日程で、中国を訪問し、米中首脳会談が行われる予定である。貿易不均衡問題や台湾問題が議題になる可能性がある。前者に関連して、合意の履行状況の確認に加え、経済安全保障にかかわらない分野での中国による米国への投資や、中国の米国からのさらなる輸入拡大(米国の輸出規制緩和を含む)、中国によるレアアースの対米輸出の保証などで合意に達することができるかどうかが、今後の対中追加関税の動向を左右する注目点となろう。
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