サマリー
◆中国国家統計局によると、2022年7月~9月の実質GDP成長率は前年同期比3.9%(以下、明記のない限り変化率は前年比、前年同期比)となり、上海市ロックダウンなどにより景気が失速した4月~6月の0.4%から回復した。
◆習近平政権の3期目は最高指導部の政治局常務委員を全て腹心で固めた。2023年3月の国家機構人事において李克強首相の退任は確定しており、序列2位となった李強氏が後任になる可能性が高い。李強氏は、上海市のトップ(書記)であり、同市では今春に新型コロナウイルス感染症の感染爆発が発生し、1カ月半にわたる厳格なロックダウンの実施を余儀なくされた。李強氏には批判的な評価も多いが、こうした声を抑え込んで習近平氏が李強氏を引き上げたことになる。直ぐにでもゼロコロナ政策を緩和して、景気のテコ入れを図り、引退する李克強首相に花道を用意するのか。それとも、自らが引き上げた人物が新首相に就任した後に景気が本格的に回復するのが好ましいと考えるのか。本来なら早いに越したことはない政治判断が、全く合理的ではない理由で後ずれするリスクがある。
◆大和総研は中国経済見通しを下方修正する。2022年の実質GDP成長率予想を従来の4.0%から3.3%へ、2023年は5.6%から4.5%に引き下げる。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
習近平氏一強の中国はどこへ向かうのか
中国最高指導部入り、昇格の最低要件は「習近平総書記との近さ」
2022年10月24日
-
中国経済見通しに代えて
習近平氏「一強体制」の弊害と党大会「報告」経済分野のポイント
2022年10月20日
-
20回党大会、習・李氏は対立ではなく補完?
中台統一、共産党統治、共同富裕、強軍、イノベーション、改革開放
2022年10月17日
-
中国:党大会、経済重視への転換点となるか
8月の感染者増加は経済規模の小さい地方に集中、影響は限定的
2022年09月21日
-
覇権争いの中、人口減少国に転落する中国
2019年版と2022年版の国連中位推計、2100年の人口に3億人の差
2022年09月01日
-
中国:不動産に依存した経済発展の終焉
住宅需要・供給の抑制、デベロッパーの国有化でソフトランディング?
2022年08月31日
同じカテゴリの最新レポート
-
中国:消費拡大15次5カ年計画を読み解く
政府は低空飛行の継続を想定か。構造問題への処方箋は書かれず
2026年08月03日
-
中国:政治の季節と景気テコ入れ策の示唆
政治局会議開催。綱紀粛正強化による経済活動の一部委縮懸念
2026年07月31日
-
中国経済見通し:成長率目標に早くも黄信号
12.5%追加関税の影響は限定的だが、内需が急減速
2026年07月28日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
26年度最低賃金改定のポイント①
高市政権はより緩慢な引上げを容認/改定内容への説明責任が焦点
2026年07月09日
-
中国経済見通し:成長率目標に早くも黄信号
12.5%追加関税の影響は限定的だが、内需が急減速
2026年07月28日
-
令和9年度介護報酬改定に向けた注目点
改革工程に掲げられた重要論点の具体化が求められる
2026年06月29日
-
26年度最低賃金改定のポイント②
全国加重平均は1,160円台(4%前後の引き上げ)に着地か
2026年07月21日
-
骨太方針のポイント① ~危機管理投資・成長投資で高成長を実現できるか
米国を上回る生産性向上ペースが必要で成長戦略の進捗管理も課題
2026年07月13日
26年度最低賃金改定のポイント①
高市政権はより緩慢な引上げを容認/改定内容への説明責任が焦点
2026年07月09日
中国経済見通し:成長率目標に早くも黄信号
12.5%追加関税の影響は限定的だが、内需が急減速
2026年07月28日
令和9年度介護報酬改定に向けた注目点
改革工程に掲げられた重要論点の具体化が求められる
2026年06月29日
26年度最低賃金改定のポイント②
全国加重平均は1,160円台(4%前後の引き上げ)に着地か
2026年07月21日
骨太方針のポイント① ~危機管理投資・成長投資で高成長を実現できるか
米国を上回る生産性向上ペースが必要で成長戦略の進捗管理も課題
2026年07月13日

