サマリー
◆2025年5月7日、中国人民銀行(中央銀行)は金融緩和のパッケージを発表した。5月20日には、貸出金利の参照レートであるLPR1年物を3.10%→3.00%に、住宅ローン金利の参照レートであるLPR5年物を3.60%→3.50%に引き下げた。LPRの引き下げは2024年10月(幅は0.25%pt)以来であるが、幅は0.10%ptと小幅にとどまった。これは、米国の利下げが先送りとなる中で、人民銀行が大幅な利下げに踏み切れば、元安が大きく進展する懸念が高まることを嫌気したのであろう。
◆2025年5月14日、米中はそれぞれに対する関税率を115%引き下げた。大和総研は、米国が中国からの全輸入に対して、累計145%の追加関税を賦課した場合、中国の実質GDPは2.91%押し下げられると試算していたが、累計30%の追加関税では1.10%の押し下げに限定されることになる。当然、これは中国経済にとって朗報だ。大和総研は2025年の中国の実質GDP成長率を前年比3.9%(以下、変化率は前年比)と予想していたが、4.8%に上方修正をする。同様に2026年は4.0%から4.2%に引き上げた。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
中国:トランプ関税2.0で25年は3.9%成長へ
迂回輸出は当面温存。「トランプ関税2.0」の長期化は想定せず
2025年04月23日
-
中国経済見通し:全人代後の中国経済の行方
「トランプ関税2.0」、不動産不況VS内需拡大
2025年03月21日
-
中国:地方経済の苦境と全人代の注目点
トランプ・リスクの中、25年は内需拡大に注力だが副作用にも要注意
2025年02月26日
-
中国:2025年と今後10年の長期経済見通し
25年:2つの前倒しの反動。長期:総需要減少と過剰投資・債務問題
2025年01月23日
-
2025年の中国経済見通し
注目点は①不動産不況の行方、②トランプ2.0 vs 内需拡大
2024年12月20日
-
中国経済見通し:景気テコ入れ策の効果を総点検
家電・自動車買い替え促進策の効果が発現。住宅市場テコ入れ策は?
2024年11月22日
同じカテゴリの最新レポート
-
中国:飲食業景気指数が過去最低に
内巻(破滅的な価格競争)の悪影響は中小型店に集中
2026年04月24日
-
中国:2026年は政府成長率目標の下限か
ただし、中東情勢緊迫長期化で下振れリスク高まる
2026年04月21日
-
中国:26年1Qは予想外の堅調で5%成長
ただし、中東情勢緊迫長期化なら政府目標4.5%~5%成長は困難に
2026年04月17日
最新のレポート・コラム
-
非農業部門雇用者数は前月差+11.5万人
2026年4月米雇用統計:強弱まちまちもFRBの様子見には十分な結果
2026年05月11日
-
消費データブック(2026/5/8号)
個社データ・業界統計・JCB消費NOWから消費動向を先取り
2026年05月08日
-
四半期開示義務廃止を提案:米国SEC
大統領の要請に応え規則改正案を提案。四半期開示継続も可能。
2026年05月08日
-
エンゲージメントは促進か抑制か? : 日米政策の分化
大量保有報告制度とエンゲージメントに関する政策は日米で乖離へ
2026年05月07日
-
特別委員会に関する機関投資家の議決権行使基準は変わるか
2026年05月11日
よく読まれているリサーチレポート
-
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
中東情勢緊迫化が日本経済の下振れリスクに
原油価格100ドル/バレルで26年度の実質GDP成長率は▲0.2%pt
2026年03月02日
-
ガバナンス・コード改訂による取締役会等機能強化
取締役事務局の役割を列挙、保有現預金の検証、「コーポレートセクレタリー」への言及など
2026年03月11日
-
「SaaSの死」は何を意味するのか?
AIエージェントが促すSaaS業界の構造変化、経済社会・雇用への波及
2026年03月03日
米国:AIブームの裏側で高まる金融リスク
ITセクターの収益懸念が揺らすプライベート・クレジット市場
2026年03月13日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
中東情勢緊迫化が日本経済の下振れリスクに
原油価格100ドル/バレルで26年度の実質GDP成長率は▲0.2%pt
2026年03月02日
ガバナンス・コード改訂による取締役会等機能強化
取締役事務局の役割を列挙、保有現預金の検証、「コーポレートセクレタリー」への言及など
2026年03月11日
「SaaSの死」は何を意味するのか?
AIエージェントが促すSaaS業界の構造変化、経済社会・雇用への波及
2026年03月03日

