アジア金融資本市場で生じる構造変化
『大和総研調査季報』 2015年新春号(Vol.17)掲載
2015年03月02日
サマリー
ASEANはアジア通貨危機以降、経済を発展させ、意識的に金融資本市場も発展させてきた。足元ではASEANはさらなる成長を求めて、金融資本市場の統合・自由化を含めた経済共同体の創設に向けた取り組みを進めている。各国の金融資本市場の統合・自由化の取り組みを見ると、その状況は多様であり、動きも統一されていないことが分かる。特に、今回考察した範囲では相対的にシンガポールの取り組みが進んでいる一方で、インドネシアが遅れているように見える。
課題は金融資本市場の統合・自由化を本当に進めることができるのか、そして統合・自由化による競争の激化がもたらす各国間の格差にどのように対応するのか、ということである。また、統合・自由化による資本フローの不安定化への対応も課題となる。
大和総研リサーチ本部が長年にわたる知識と経験の蓄積を結集し、的確な現状分析に基づき、将来展望を踏まえた政策提言を積極的に発信していくとのコンセプトのもと、2011年1月に創刊いたしました。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
関連のレポート・コラム
最新のレポート・コラム
-
2022年08月15日
2022年4-6月期GDP(1次速報)
個人消費の増加等で前期比年率+2.2%となるもGDIはマイナス成長
-
2022年08月12日
経済指標の要点(7/20~8/12発表統計分)
-
2022年08月10日
アメリカ経済グラフポケット(2022年8月号)
2022年8月8日発表分までの主要経済指標
-
2022年08月09日
企業に求められる人的資本と企業戦略の紐づけ、および情報開示
有価証券報告書における情報開示は実質義務化?
-
2022年08月17日
経済安全保障推進法において期待される政府の役割
よく読まれているリサーチレポート
-
2022年07月20日
日本経済見通し:2022年7月
感染再拡大を踏まえGDP見通しを改訂/電力需給対策の効果は?
-
2022年07月20日
米国経済見通し 既に景気後退にあるのか
景気後退リスクが高まる「魔の6ヵ月」が控える
-
2022年05月25日
日本のインフレ展望と将来の財政リスク
コアCPI上昇率は2%程度をピークに1%弱へと低下していく見込み
-
2022年06月22日
日本経済見通し:2022年6月
物価高対策の在り方/「新しい資本主義実行計画」を読む
-
2022年06月22日
中国経済見通し:2022年下半期に本格回復へ
景気浮揚のための政策パッケージを発表