2009年上半期ガバナンス回顧(2) レナウンが経営陣を一新

長引く業績不振と株価低迷のため、株主による経営改善の圧力が増している。

RSS

2009年07月22日

  • 藤島 裕三

サマリー

◆レナウンは5月28日の株主総会において、6人の取締役を選任する議案を可決した。旧経営陣は総退陣、新たに40代の新経営陣3人と社外取締役3人が取締役会のメンバーとなった。

◆今回選任された社外取締役には、筆頭株主から受け入れた1名が含まれる。当該株主は先立って株主提案を実施していたが、会社提案の修正が発表された同日、これを撤回している。

◆同社を取り巻く事業環境は引き続き厳しく、さらに業績不振が続くなら、ネオラインを始め株主の不満が高まることは避けられない。新経営陣は早急な業績回復に努める必要があろう。


2009年上半期ガバナンス回顧(1)  アデランス総会でスティール提案可決
~株主総会で投資ファンドによる株主提案が可決された例は極めて珍しい。~


2009年上半期ガバナンス回顧(2)  レナウンが経営陣を一新
~長引く業績不振と株価低迷のため、株主による経営改善の圧力が増している。~


2009年上半期ガバナンス回顧(3)  ローム株主総会で株主提案が否決
~約3割の賛成票はあったものの、会社側による株主重視の姿勢が評価された。~


2009年上半期ガバナンス回顧(4)  アルプス電気の定款変更議案が否決
~アルプス電気の定款変更議案が否決~

このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。