サマリー
◆NISA(少額投資非課税制度)拡充や金融経済教育は資産形成の機会を広げる一方、所得制約や流動性制約を抱える層には十分に届きにくい面がある。本稿では、米国、英国、韓国、オーストラリア、シンガポールにおける支援策の内容や制度導入の背景を整理し、日本が包摂的な資産形成支援を進める上でのさらなる示唆について考察した。
◆海外の資産形成支援策を見ると、既存制度では恩恵を受けにくい層を対象に、公的マッチング拠出による資産形成の入口の支援、就労継続や経済的自立の支援策との連携、教育や住宅取得など将来への投資につなぐ視点が重要な示唆といえよう。日本においても従来の税制優遇を中心とした「資産を持つ人への支援」を補完し、資産形成の機会そのものを広げる社会包摂的な制度設計が求められるだろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
同じカテゴリの最新レポート
-
ISSの2026年グローバル・ポリシー・サーベイ結果と日本への示唆
投資家の多様な価値判断を反映する議決権行使助言に向けた調査か
2026年10月13日
-
グラス・ルイスの議決権行使助言はこうなる
単一基準から4つの視点をカスタマイズした助言への移行を提案
2026年09月28日
-
GPIF資産配分見直しを巡る重要日程と注目点
議事次第の公表と9月末時点のGPIFのポジションに注目
2026年09月25日
最新のレポート・コラム
-
一括取得型自己株式取得(ASR)入門
ASRに関する基本的な事項をQ&A形式で解説
2026年10月16日
-
「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」における金融経済教育に関する記述
金融経済教育関連に限ると、大幅な拡充は行われない方向性か
2026年10月16日
-
日本の長期金利、2035年に5%台の可能性
2035年に3.5~4.2%程度で、海外保有拡大で1%pt超の上乗せも
2026年10月16日
-
なぜ企業は同じ情報を何度も提出しなければならないのか
公的統計のデジタル化を問う①-負担軽減の「効果」
2026年10月16日
-
成長投資の先にあるもの ~AI時代に問われる「組織能力」~
2026年10月16日
よく読まれているリサーチレポート
-
国税庁が非上場株式評価の方向性を公表
簿価純資産と収益力で評価する「残余利益方式」に統一の方向
2026年09月08日
-
GPIF経営委員会の8月開催が意味すること
基本ポートフォリオ見直しに向けて第一歩を踏み出したのか
2026年09月01日
-
日米協調介入は円安の是正にどこまで効果を発揮したのか?
更なる介入の合理性は低下。レジーム転換の有無が今後の焦点に
2026年09月14日
-
コーポレートガバナンス・コード改訂の焦点
企業の自律的な判断と実質を伴う説明が問われる
2026年08月27日
-
第230回日本経済予測(改訂版)
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年09月08日
国税庁が非上場株式評価の方向性を公表
簿価純資産と収益力で評価する「残余利益方式」に統一の方向
2026年09月08日
GPIF経営委員会の8月開催が意味すること
基本ポートフォリオ見直しに向けて第一歩を踏み出したのか
2026年09月01日
日米協調介入は円安の是正にどこまで効果を発揮したのか?
更なる介入の合理性は低下。レジーム転換の有無が今後の焦点に
2026年09月14日
コーポレートガバナンス・コード改訂の焦点
企業の自律的な判断と実質を伴う説明が問われる
2026年08月27日
第230回日本経済予測(改訂版)
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年09月08日

