2024年株主総会:静かに増える反対票

社外取締役の増員が続く中で、長期在任や多重兼務が反対理由に

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サマリー

◆社外取締役の人数を増やすよう、上場企業に対する要請は続いている。

◆社外取締役の人数を確保するために、いったん選任された社外取締役の多くは続けて再任されることとなるが、長期在任者には独立性に疑いが生じるとして機関投資家は再任議案に反対するようになっている。

◆人数確保のためには、他社の社外取締役に自社にも就任するように依頼することがあるが、これも兼務数の過剰を理由に選任議案に反対票が投じられることがある。

◆女性役員の不在や過少の場合には、経営トップ等の再任議案に反対票が多く出るが、この女性役員の人数に関する議決権行使基準は今後さらに厳しくなるものと予想できる。また、業績基準の数値を引き上げる機関投資家も現れており、上場企業の株主総会運営はますます難しさを増すだろう。

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