サマリー
◆賃金上昇率、物価上昇率、運用収益率をそれぞれ独立に動かした場合、公的年金の最終的な所得代替率は、賃金上昇で小幅改善、物価上昇で悪化、運用収益率の上昇で改善する。ただし賃金、物価、運用収益率の3つは、一般的には同じ方向に動くと考えられる。仮に3つが同じ幅で高まれば所得代替率は小幅ながら改善する。
◆だが積立金の半分は外国資産で運用されており、運用収益率が国内の賃金や物価と同じ幅で上昇する保証はない。政府内では次回の財政検証の経済前提について検討が進められているが、運用収益率については幅広い議論を期待したい。
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