2011年08月05日
サマリー
◆2010年3月の開示府令改正を受けて、上場会社は有価証券報告書において「株式の保有状況」の開示を行うことが義務付けられた。本稿では、東証1部上場の時価総額1,000億円以上の株式会社(3月決算)375社について、適用2年目の「株式の保有状況」の開示状況を調べた。
◆純投資目的以外の目的(いわゆる政策保有目的など)での株式保有を行っている会社は全体の約98%に達した。
◆個別開示すべき上場株式の銘柄数について、適用2年目は、原則、「資本金の1%超又は上位30銘柄」とされているが、実際に30銘柄を個別開示している会社が多数を占めた。
◆保有目的については「取引関係」を掲げる会社が多かった。記載方法としては保有する上場株式をグループ分けして保有目的を書き分けているケースが約6割を占めた。なお、みなし保有株式(議決権留保型株式信託スキームや一定の退職給付信託など)については、議決権行使権限を有する旨のみを記載している事例が多かった。
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